わきがが再発するって本当?

手術すれば再発の可能性は低い

ワキガの再発は結論から言ってしまうと、しっかり治療が行われればまず考えにくいです。
例えば外科的手術ではワキガの原因のアポクリン腺を取り除きます。
アポクリン腺はひとたび除去すると再生することはないです。
ですから再発する可能性は低いわけです。
またミラドライなど、メスを使わない治療法も出てきています。
マイクロ波などを照射することでアポクリン腺を破壊する手法です。
こちらもしっかり治療できれば、破壊されたアポクリン腺が復活することはないので再発は考えにくいです。

治療が不十分だと再発の可能性も

しかし中にはワキガが再発してしまって、再治療を強いられる人も一部います。
これは前回の治療が不十分だったことによって起こります。
例えば手術ではわきの下の皮膚をはがして、目視でアポクリン腺を切除します。
ところが手術で十分にアポクリン腺を除去しきれないと、治療後にわきの下のにおいがまた気になることも起こりえます。
ミラドライなどのメスを使わない治療でも照射が不十分だと、アポクリン腺を破壊しきれずに再発する場合もあります。
これらはいずれも、担当医に十分な施術経験のないことが原因と考えられます。
値段だけでなく、担当医の経験も十分確認したうえで安心して任せられる医療機関を見つけることです。

自臭症の可能性も

ワキガが再発したと訴える患者さんの中には、実際にはわきの下の臭いがない、もしくは気にならないレベルであることも珍しくありません。
これはメンタル的な要因によるものです。
自臭症といって、周りが気にならない程度の体臭なのに「自分は臭い」と思い込むことで、きつい体臭を放っていると感じる症状です。
自臭症の場合、いくらワキガ治療をしても当人の懸念は解消されません。
もしクリニックで診察を受けてもワキガではないと診断されたのであれば、自臭症の可能性が高いです。
これはメンタル面での治療を検討したほうがいいでしょう。

まずは問い合わせてみよう

ワキガ治療を受けた後で、再発したと感じたようであれば、まずは受診したクリニックのカウンセリングを受けてみましょう。
そこで専門家と詳しく話をして、自分はワキガ再発しているのか、ただの思い込みか説明してもらいましょう。
もし説明を聞いても納得いかなければ、セカンドオピニオンも検討してみるといいです。
別のクリニックを受診してみて、ワキガの症状が完治していないのか、再治療が必要かなどアドバイスをもらいましょう。

こんな人はわきが治療を受けた方がいい

家族にわきがの人がいれば要注意

自分がわきがなのかどうかよくわからないという人もいるでしょう。
もしわきがが気になるようであれば、家族にわきがの人がいないかどうか確かめましょう。
もしわきがの人がいれば、自分もわきがになりやすいと思ったほうがいいです。
わきがは優性遺伝といわれているからです。
片方の親だけでもわきがなら、50%程度の確率で遺伝します。
両親ともわきがの場合、ほぼ自分もわきがになると思うべきです。
両親はそうでなくても祖父母からの隔世遺伝の可能性があるので注意しましょう。

衣服のわきの部分をチェック

着用した衣服のわきの部分をチェックしてみてください。
もし黄ばんでいるようであれば、わきがになっている可能性が高いので治療がおすすめです。
黄ばみはアポクリン腺から出ているたんぱく質や脂質などの成分だからです。
特に白い服を着ると目立つので、脱いだ時にチェックしてみるといいです。
またわきの下に白い粉がついている方も治療を受けたほうがいいかもしれません。
これもアポクリン腺から出た分泌物が結晶化している可能性が高いからです。
わきがを発症している可能性が高いので、気になる人は一度医療機関を受診してみるといいです。

ガーゼテストをしてみよう

自分のわきがの程度を知る方法として、ガーゼテストがあります。
やり方は簡単で、ガーゼをわきの下で挟んで数分間汗ばむくらいの軽い運動をします。
この時ガーゼが臭うかどうか確かめます。
もし鼻を近づけなくても、手に持った段階で臭いが気になるようであれば、中度から重度のわきがになっている可能性が高いです。
この場合、速やかに医療機関を受診するのがおすすめです。

多汗症との関係について

汗っかきの方で手足に大量の汗をかく人は注意が必要です。
特に手から滴るほどに汗をかく、しばらく外出していると靴下がかなり濡れている人は多汗症にかかっている可能性が高いです。
実は多汗症とわきがには密接な関連性があると言われています。
つまり多汗症に心当たりのある人は、わきがを発症している可能性が高いです。
運転しているときにハンドルが滑るくらいに汗をかくような状態であれば、一度医療機関を受診してみるといいでしょう。

臭いの気になる人も受診を

中には自分の体臭が気になって仕方のない人も一度受診してみるといいでしょう。
自分の体臭で周囲に迷惑をかけていないか、人と距離をとってしまう人も注意が必要です。
自臭症といって、「自分が臭い」という思い込みの可能性もあります。
これも医療機関で受診すれば、本当に臭っているか確認できるので専門家に相談してみることです。

親がわきが治療して治っても子供はわきがになる?

自分がわきが治療しても…

わきがは専門のクリニックで適切な治療を行えば、臭いが気にならないレベルまでもっていくことは可能です。
しかし自分の問題が解決しても、自分の子供のわきがリスクは残ります。
というのもわきがは遺伝すると考えられているからです。
わきがの遺伝に関する研究はかなり進んでいて、わきがの発症に関係している遺伝子も解明している状況です。
日本人はわきがで強いにおいを発する人は少ないです。
ところが欧米人は深刻なわきがに悩んでいる人は少なくありません。
このような人種間の違いも遺伝子が関係していると考えられています。
ABCC11遺伝子という16番目の染色体がわきがに関係しているといわれています。

自分がわきがだと子供もそうなる確率は?

自分がわきがの場合、子供のどのくらいの確率で遺伝するか心配でしょう。
結論から言うと遺伝する可能性はかなり高いと思ったほうがいいです。
片親がわきがなだけでも、子供に遺伝する確率は70%といわれています。
さらに両親ともにわきがの場合、子供がわきがになる確率は90%以上と考えられています。
両親がわきがであれば、ほぼ確実に子供もそうなると思ったほうがいいです。

子供がわきがになる時期とは?

もし自分がわきがな場合、子供のわきがになるかもしれないと考えておきましょう。
臭いが目立つようになるのは、第二次成長期といわれています。
第二次成長期は子供の体がどんどん成長します。
わきがの臭いの原因である汗腺の一種のアポクリン腺がこの時期、ちょうど一気に増加します。
このため、わきの下の臭いを気にする子供が増えてきます。
平均発症年齢に関するデータを出しているところもあって、男性18歳・女性16歳前後に発症リスクが高まります。
また夏場に発症するパターンが多いです。
やはり暑い夏場に汗を大量にかき、臭いが目立つようになるからです。

第二次成長期になるまで待つ

もしかすると第二次成長期が来る前に親がわきがだと子供も発症する可能性があります。
深刻に悩まないように、早めに手術などの治療を受けさせたいという親心もわかります。
しかしわきがの原因の臭いを発するアポクリン腺が大量に発達するのは第二次成長期以降です。
第二次成長期にその時点でできているアポクリン腺を手術で切除しても、また成長期にアポクリン腺が増加して再発する危険性があります。
何度も手術して傷跡が目立つくらいなら、成長が収まって以降に一発で治療したほうがいいでしょう。

わきが手術で失敗することはある?それはどんな時?

再発してしまう

わきが治療の失敗の中で多いものが、わきがが再発してしまったパターンです。
再発の理由のほとんどは、手術によるアポクリン汗腺の除去方法が不十分で汗腺が再度発達してしまったというものです。
アポクリン汗腺は、完全に除去しなければ元通りの機能を取り戻してしまいます。
このような場合、治療直後よりニオイがひどくなったことで失敗と感じてしまうわけです。

汗腺を除去しきれていない

皮膚を切るわきが治療では、アポクリン汗腺を確実に取り除ける確率は高いとされていますが、それでも多くあるアポクリン汗腺を100%除去するのは難しいものです。
そのため、アポクリン汗腺の取り残しが生じる可能性があるのです。
さらに、医師の技術によっても除去率は異なり、ずさんな手術が行われた場合はアポクリン汗腺が中途半端に残ってしまうことにもなりかねません。
アポクリン汗腺が残った状態では、ニオイもあまり消えないためやはり失敗であるといえます。

傷跡や合併症が残る

わきが治療で皮膚を切った場合、傷跡が残ることは確かです。
通常であればわきのしわ部分など目立たない部分を切るため、特に気になることはありませんが、その傷の経過が思わしくないと失敗したと考えられます。
たとえば、傷跡にしこりのようなものが残ってしまったり、色素沈着を起こしてしまったりした場合などです。
いずれも、患部が正常に治癒しないために皮膚組織が変化してしまったことが原因です。
これらの合併症が残った場合は、担当医師に相談して皮膚組織の除去など適切な方法を施すことで改善が見込めます。

多汗症と併発している場合

多汗症によってたくさん汗をかくために細菌の繁殖がうながされ、わきがのニオイがよりひどくなるケースがあります。
このようにわきがと多汗症を併発している場合、アポクリン汗腺を取り除ききれていないと多汗症の症状でニオイが広がり、治っていないように感じるのです。
わきがと多汗症の両方が発生しているときは、これらを同時に治療できる方法もしくはそれぞれの治療を併用するなど、医師と相談することが求められるでしょう。

再手術する場合は

わきが治療に失敗したと思ったとき、多くのクリニックでは再手術を受けることが可能です。
再度わきが手術を行う場合は、本来の費用の半額など割引をしてくれるところもあるため、クリニックに問い合わせるといいでしょう。
合併症の治療や多汗症の治療を行う場合は、別途正規の費用がかかるため、予算を考えながら治療方法を決定してください。
また、他院で受けた治療の再手術を受け入れているクリニックもあります。
わきが治療の失敗も、解決策はいくつかあるため諦めずに医師に相談してみることをおすすめします。

わきが治療って傷が残るもの?

わきが治療で傷が残るのは外科手術

わきが治療にはいくつか方法がありますが、傷が残るのは皮膚を切る外科手術です。
メスで皮膚を切開し、皮膚を裏返したり器具を挿入したりなどの方法でアポクリン腺を取り除くのです。
このような外科手術では、できるだけ傷が目立たないようにわきのシワに合わせて切開しますが、傷が塞がっても跡は残ってしまいます。

傷の大きさは手術方法によって異なり、皮べん法なら5cm前後、クワドラカット法や超音波法なら1cm程度が目安です。

切らないわきが治療なら傷が残らない

一方、皮膚を切らないわきが治療も近年ではたくさん登場しています。
そもそも皮膚に傷を作らないため、傷が残ることもないのです。
傷ができるリスクを避けるなら、切らないわきが治療を選べば仕上がりもきれいで、治療痕を気にすることがありません。

傷が残らないわきが治療の種類

では、傷が残らないわきが治療にはどのようなものがあるでしょうか。
多くの病院で用いられているのが、ミラドライ法です。
マイクロウェーブを皮膚の上から照射して、アポクリン腺を破壊します。
その他、医療レーザーや高周波を照射するビューホット、高密度焦点式超音波を照射するウルセラドライなどの方法も普及してきました。

これらの方法はいずれも皮膚の上から照射してアポクリン腺に働きかけるもので、傷の心配はありません。
手術後には腫れや内出血が出ることもありますが、数日すれば引いていくため、後々まで跡が残ることはないのです。
そして、これらの治療方法も近年では進歩しており、痛みや腫れがより少ないものも開発されつつあります。

わきがの程度によっては外科手術がおすすめなことも

傷をできるだけ残したくないという人にとって、切らないわきが治療は第一選択にしたいところです。
しかし、切らないわきが治療の技術が向上しているといっても、完全にわきがの匂いを消すことは難しいともされています。
そのため、重度のわきがの人や根治させたい人には切らない方法が向いていないケースもあるのです。
その場合、皮膚を切開してアポクリン腺を取り除く外科手術を勧められるかもしれません。

また、切らないわきが治療は保険適用外の自由診療となります。
その料金はだいたい30万円前後で、この金額を用意するのが難しい人もいるでしょう。
その点、皮べん法などでは保険が適用され、負担額はだいたい3万円前後です。
金銭的な都合で皮膚を切るわきが治療を選択する場合、傷が残ることは念頭に置いてください。
傷の程度については、手術を受ける前に医師とのカウンセリングでよく確認し、納得してから治療に臨むことをおすすめします。

手術をしないわきが治療ってどんな方法があるの?

脱毛などにも使用される医療レーザー

医療レーザーといえば、脱毛やシミ改善などに使用されるイメージがあるものです。
その医療レーザーが、わきが治療にも用いられています。
医療レーザーでのわきが治療は、汗腺組織にレーザーを照射して破壊する方法です。
ニオイの元であるアポクリン汗腺をほぼ完全に破壊するためには、個人差はありますがだいたい6~8回の施術が必要です。
痛みやダウンタイムはほぼありませんが、治療終了までに時間がかかってしまうことは否めません。

手術をしないわきが治療の代表格・ミラドライ

ミラドライといえば、外科手術をしないわきが治療として広く知られている方法です。
この方法では、皮膚の上からマイクロウェーブを照射し、汗腺にある水分に反応させて熱を発生し、その熱で汗腺を破壊する仕組みです。
表皮を冷却しながら施術を行うため、痛みや熱さはあまり感じませんが、施術後に腫れが出るケースもあります。
治療はほぼ1回で終了し、それ以降は通院の必要はありません。

最先端のわきが治療・ビューホット

ビューホットとは、微細なニードルから高周波(RF)を照射する最先端のわきが治療の方法です。
表皮を冷却しながら高周波を汗腺組織に届かせ、破壊していきます。
医療スタンプでニードルを刺すことになりますが、とても細い針ですし麻酔もかけるため、痛みはほぼありません。
また施術後にも腫れなどは出にくく、短時間の施術1回でほぼ済むのが特徴です。
ただし、効果が若干弱い面もあるため、他の施術を併用されることも多いです。

顔のたるみ治療を応用したウルセラドライ

ウルセラドライは、もともと顔のたるみ治療に使用されていた高密度焦点式超音波(HIFU)をわきが治療に応用した方法です。
超音波を汗腺組織に集中させ、熱を起こして破壊するもので、表皮への影響も少ないです。
そのためデリケートな部分への施術も可能で、わきだけではなく乳輪わきがやすそわきがの治療にも使用できることが特徴です。
その他、多汗症にも効果があるとされています。
ウルセラドライについても、ビューホットなどと併用してさらに高い効果を狙うクリニックもあります。

費用や保証について

これら、手術をしないわきが治療の方法は、いずれも保険適用外となるため費用の自己負担は大きくなります。
金額は、いずれの方法もだいたい30万円前後となっており、クリニックによって多少違いがあります。
ただし、費用の違い=技術の差というわけではありません。
また保証についても、1年間無料保証や2回目は半額など、クリニックによって内容が異なっています。
いくつかのクリニックでカウンセリングを受け、より信頼できるところで施術を受けるのがいいでしょう。

わきがが軽い人でも手術ってした方がいい?

医師に相談しましょう

一般的に軽度のわきがは鼻を近づけないと分からないくらいだと言われていますが、ニオイの感じ方は人それぞれです。
中には体臭を気にするあまり、電車やエレベーターなど密閉された空間に入るのをためらう人もいるでしょう。
そうした悩みは医師に相談するのが1番です。
軽度でも手術した方がいいと判断されることもありますし、注射で様子を見ることもあります。
また、手術が必要な場合でも保険診療で行えるものから、自由診療のものまで様々ですので、こちらも医師と相談して決めるとよいでしょう。

ボトックス注射なら気軽にできます

軽度のわきがにはボトックス注射を勧められることが多いようです。
ボトックス注射とはボツリヌス菌から抽出されたタンパク質の1種で、汗を分泌する汗腺の活動を抑える働きがあります。
ボトックス注射のメリットは、手術とは違うためダウンタイムがないことです。
施術時間も5分と気軽に受けられるので、軽度のわきが治療として人気があります。
ただし、ボトックス注射は汗腺を除去するものではなく、あくまで働きを抑えるだけなので定期的な治療が必要です。
効果は6カ月程度ですが、1年くらいニオイが気にならないという人もおり、個人差があります。

ニオイが気になるなら切らない治療法

わきがのニオイは自分で気にしているほど、周囲は気が付かない場合もありますし、その反対もあります。
わきがのレベルチェックで軽度と判断されても、気になる場合はマイクロ(電磁)波などを使った切らない治療法がおすすめです。
切らない治療法は体にメスを入れることがないので、ダウンタイムが短く体の負担をかけずに済むというメリットがあります。
デメリットとしては自由診療になるので治療費が高額になることです。
しかし、軽度のわきがなら1度の治療で終わることがほとんどですし、長年の悩みから解放されると思うとメリットの方が大きいと言えるでしょう。

殺菌力のある石鹸でニオイを軽減できます

軽度のわきがの場合は、殺菌力のある石鹸でわきを洗うことでニオイを抑えることもできます。
最近ではドラッグストアなどでもわきが対策の石鹸が多く販売されており、気になっている人もいるでしょう。
中でも、ミョウバン入りの石鹸がおすすめです。
ミョウバンは細菌の繁殖を抑える働きがあり、殺菌・消臭に役立ちます。
そのほかにも、柿タンニンや茶カテキンも抗菌効果があるので体臭予防に期待できるでしょう。

わきがって自力で治せるもの?

自力で根治できる方法はない

わきがの原因は、わきにあるアポクリン腺から分泌される汗です。
アポクリン腺からの汗には、たんぱく質や皮脂などの成分が含まれており、それが皮膚の常在菌によって分解され、ニオイの原因となるのです。
わきがを根治するには、このアポクリン腺を除去するしかありません。
そのためには、クリニックでわきが治療の手術を受けるのが確実でしょう。
つまり、自力でわきがを根治させることは難しいのです。
わきがは持って生まれた体質であり、親がわきがであれば高い確率で遺伝するものでもあります。
そのため、残念ながら一朝一夕で治せるものではないわけです。
ただし、生活習慣によってニオイがきつくなる可能性はあるため、その場合は適切なケアをすればニオイを軽減できるかもしれません。

効果的なケア方法

わきが治療を自分でおこなうことは難しいですが、適切なケアをおこなうことでニオイを抑えられることがあります。
たとえば、制汗剤などは汗の分泌を抑えるため比較的有効です。
ただし、スプレーやローションなどでは制汗成分が汗で流れ落ちてしまうため、あまり長時間の効果は見込めません。
そこで、より制汗成分が肌にとどまってくれるクリームタイプの制汗剤がおすすめです。
クリームなら油分が含まれており、汗をはじく効果も期待できるため、制汗成分が落ちにくいのです。
さらにクリームタイプはスキンケア成分も含有していることが多く、わきの乾燥を防いでくれます。
肌は乾燥してバリア機能を失うと、それを補完しようとして皮脂が多く分泌されます。
この皮脂がわきがのニオイの原因にもなるため、乾燥を防ぐことができれば皮脂分泌を抑え、ニオイも軽減できるというわけです。
その他、通気性のよい綿などの服を着る、生活リズムを整えて代謝を上げるといった方法も効果的でしょう。

食生活にも注意が必要

わきがのニオイは、たんぱく質や皮脂が分解されることによって発生します。
逆にいえば、たんぱく質や脂質の分泌を抑えられれば、ニオイも軽くなる可能性があるのです。
そのためには、食生活も見直してみましょう。
たんぱく質や脂質が多い肉や乳製品などは、適度な摂取にとどめておくのが無難です。
ただし、たんぱく質も脂質も体に必要な栄養素であるため、完全に断つのではなくほどほどにするのがおすすめです。
また、肌が強い酸性の状態では皮膚の常在菌が活発になり、ニオイ成分を多く生成するといわれています。
そのため、皮膚を適度な弱酸性に保つことが大切です。
わかめや梅干しなどアルカリ性の食品を摂ることを心がけてみましょう。

クリニックで切らないわきが治療もあるの?

切らないわきが治療について

わきが治療は、わきにメスを入れてアポクリン汗腺を除去する外科手術が一般的でしたが、近年ではわきを切らずに治療する方法が増えてきました。
わきを切らない治療法は皮膚を傷つけないのでダウンタイムや術後のトラブルが少ないことが特徴です。
また、治療後の腫れや痛みもほとんどなく当日の入浴も可能なのです。
そんな、患者にとってメリットの多い「切らない治療法」には、どんな種類があるか見ていきましょう。

電気凝固法

患部に電磁波を照射してわきがや多汗症の原因であるアポクリン汗腺、エクリン汗腺の機能をなくす方法です。
一度失われた汗腺は再生しませんので手術と同じく長期間の効果が期待できます。
わきがの程度にもよりますが、なんと70~80%の人が1回の照射で満足しているのです。
しかし、重度のわきがの場合は、より高い効果を出すために、3カ月以上の期間をおいて2回目の照射を行います。
また、治療の後は皮下出血や皮膚の凹凸が生じることがありますが、数週間~数カ月程度で落ち着きますので心配ありません。

高密度焦点式超音波治療法

わきの汗腺の層に焦点を合わせ高密度焦点式超音波を照射し、皮膚表面から3mm〜4.5mmの位置にあるアポクリン汗腺に熱損傷を与えることによって、わきがのニオイを抑える新しい治療法です。
高密度焦点式超音波治療法は、治療時間やダウンタイムも短いため、施術当日から日常生活をおくれることが特徴と言えます。
この高密度焦点式超音波治療法は、前立腺がんや顔面たるみ治療にも用いられ高い注目を集めているのです。
照射は1回で完治する人もいますが、個人差により2回以上必要な場合もあります。
リスクとしては、火傷や皮膚壊死などが考えられますので、経験豊富な医師の診察が必要です。

フラクショナルRF(高周波)療法

美肌治療にも使われているフラクショナルRF療法は、照射針をわきの下の皮膚を貫通させて汗腺の深さまで刺し、針先から高周波を照射する方法です。
使用する照射針、はわずか0.3mmの極細針で36本付いているので密に治療が可能。
深度は0.1mm単位で微調節ができるのが特徴で、照射針を皮下1mmの深さから0.5mm刻みで4~6段階に深度を変えながら適切な出力に調整し、エクリン腺やアポクリン腺を狙って照射します。
フラクショナルRF療法は非常に安全性の高い治療法で、術後に点状のカサブタができますが、傷が残ることはほとんどありません。
また、照射もほぼ1回で終わります。

わきがのニオイは左右で違うもの!?

わきがのニオイには左右差がある

わきの下にかく汗の量やニオイは左と右で違いがあります。
中には片方だけニオイがあるという人もいるでしょう。
しかし、自分では気づきにくいため、同じようにケアしているのに、「片方だけニオイが残るのどうしてだろう?」と不思議に思う人もいるかもしれません。
そもそも人には利き手、利き足といった左右の違いがあるように、わきにも左右差があるのです。
その違いを知っていれば、わきが治療も変わってくるのではないでしょうか?

ニオイの原因はアポクリン汗腺

人の身体には、「エクリン汗腺」「アポクリン汗腺」というの2種類の汗腺があります。
エクリン汗腺は体温調節するために水分を出しているだけなのでサラサラしており、あまりにニオイがありません。
一方、アポクリン汗腺から分泌される汗には水分以外に脂質やアンモニアが含まれているため、それらがわきのニオイの原因になるのです。
また、たんぱく質や脂質をエサとして、雑菌が繁殖することによりわきがのニオイが強くなると言われています。
アポクリン汗腺はわきの下以外に、耳の中や後ろ、性器周辺など部分的に分布しており、その量や大きさ部位には個人差があります。

よく動かす利き腕の方がアポクリン汗腺が発達しやすい

アポクリン汗腺の数や大きさは、左と右で違うことがあります。
どちらか片方でアポクリン汗腺がより発達していれば、そちらの方がニオイのある汗をたくさん分泌するため、当然ニオイも強くなるというわけです。
では、どちらがアポクリン汗腺の数が多くなるかというと、利き手の方が多いとされています。
利き腕は反対の手に比べてたくさん動かすので、血行が良くなり筋肉やアポクリン腺が発達しやすく、わき毛の成長も早いと考えられています。
ただし、片側だけアポクリン汗腺があって、もう片側にはないということはまずあり得ないので、片方だけニオイがする場合は、わきがではないのかもしれません。

極度のストレスにより発生する精神性発汗

精神性発汗とは電車のつり革につかまっている時や、気になる人が隣にいる時など、緊張やストレス、不安を感じた時にかく汗のことです。
この精神性発汗は左側に多くあると言われており、わきのニオイに左右差がある原因のひとつと考えられます。
また、精神性発汗はアンモニアを含んでおり、ネバネバとしているためニオイが強いのが特徴です。
社会人や学生はこうした汗を無意識の間にかいている場合があるので、制汗剤などでケアをするのはもちろん、ストレスを溜めこまないよう適度に発散させることが大切です。